すべてを忘れることだ。
窓をあけることだ。
部屋を空にすることだ。
風が部屋のなかを吹きぬける。
見えるのはうつろな空間ばかり、
四隅をくまなく探してみても、自分の姿が見つからない。
-フランツ・カフカ- (1916年の日記より)
introduction
激動の2020年。
世界中の既成概念や価値観が変容していく様を目の当たりにしました。
4月、日本でも緊急事態宣言が発令されて以降、
掴みどころの無い毎日を自宅で黙々と過ごす中で、今感じる事を音楽として日記のように書きはじめました。
現在も書き続けている『suite2020』の楽曲たちを全てまとめた作品を来年に発表予定です。
今回『suite2020 - prologue -』として発表する4楽曲は、その一部です。
ヴァイオリニストの門倉 茜さんとサローネ・フォンタナで収録しました。
今、この瞬間も続く2020年の記録として。
- 田中マコト -
MUSIC
requiem
静寂の世界
-In silence
空を書いた日
-variation for violin-
ヴァイオリン・ソロの為の小品
第1番 ホ短調 "カオスの中で"
profile
composed , piano , produced
makoto tanaka
作曲・ピアノ - 田中マコト
作曲家、ピアニスト。
幼少よりクラシックピアノに親しむ。
映画が好きな父親の影響で幼少期から様々な映画音楽に触れ、12歳頃から独学で作曲をはじめる。上京後、作曲を五十嵐泰宏氏に師事。
映画音楽をを中心に、舞台、CM、WEBコンテンツ、短編アニメーション等の作曲、主催コンサートの企画・プロデュース等、その活動は多岐にわたる。
主な音楽担当作品(参加作、短編含む)には、
「脳天パラダイス」(山本政志監督)、「飢えたライオン」(緒方貴臣監督)、「子宮に沈める」(緒方貴臣監督)、「私たちは、」(勝又悠監督)、「婿入金魚」(加瀬聡監督)、「4/猫 -猫まんま-」(上田慎一郎監督)、「Hilltop town(丘の上の町)」(古波津陽監督)、「失顔」(岡元雄作監督)、「Music Of My Life」(岡元雄作監督)などがある。
映画「Last Lover ラストラバー」(岡元雄作監督)では、劇伴音楽の作曲に加えて、シンガーソングライターの天野花が書き下ろした主題歌の編曲も担当している。
若手、ベテラン問わず様々な映画監督とのタッグがある中、劇中音楽を一切排除した演出で構成された緒方貴臣監督作品から着想して作曲した音楽を"イメージ・サウンドトラック"として継続的に発表している。同監督「体温」、「子宮に沈める」の為にそれぞれ作曲されたピアノ曲をはじめ、「飢えたライオン」の為に作曲された「ピアノとヴァイオリンの為の4つの音楽 "飢えたライオンは身を投げ出してカモシカに襲いかかる"」(2019年11月初演)等、既存の映画音楽の枠にとらわれない様々な音楽表現を展開している。
2020年12月 新作「 suite2020 - prologue - 」発表。
violin
akane kadokura
ヴァイオリン - 門倉 茜
東京音楽大学卒業。
同大学院科目等履修生終了。
在学中オーディション合格者によるソロ室内楽定期演奏会に出演。
第16回大阪国際音楽コンクール入選。
2016年よりピアニスト兵藤彩子氏とのデュオコンサートを毎年開催。
これまでに錦戸亮、春奈るな、Offical髭男dism、乃木坂46、鈴華ゆう子、Blu-BiLLionなどと共演。
ソロ、室内楽、オーケストラなど幅広い分野で演奏活動を行う。
バイオリンを大谷康子、海野義雄、横山俊朗各師に、室内楽を百武由紀、横山俊朗両師に師事。